プラダー・ウィリー症候群
(PraderーWilli症候群)


1956年、Prader、Labhart、Williによって、報告された。
日本では、1979年度に厚生省の研究班が61例のアンケート調査をまとめ、診断基準をだしている(厚生省特定疾患 間脳下垂体機能障害調査研究班ー昭和54年度総括研究事業報告書)。


病状
・一万人に一人の割合で生まれている先天性の疾患・乳幼児期からの筋緊張低下
・筋緊張低下
・1〜3歳から顕著となる肥満(満腹中枢の欠陥による絶え間ない飢餓感と極めて旺盛な食欲が顕著に現れ重症の肥満に陥る
 乳幼児期哺乳困難なため体重増加が悪いが、2〜3歳頃より過食が生じ肥満になる)

・軽〜中度の精神発達遅滞、行動及び情緒問題等
・性腺発達不全と外性器低形成
を主徴とし、低身長、小肢端症、アーモンド様眼裂や魚様口唇などの小奇形を呈する症候群

・染色体15番の構造異常の報告が約半数に見られる。(原因は不明であるが、いろいろな説はある)
・代謝異常もともない、想像以上に食欲をコントロールすることが難しい。
・カロリー摂取は健常者の50〜60%といわれ、食欲は10倍以上ある。


厚生省の診断基準

T 筋緊張低下(乳幼児期より)
U 肥満(+20%以上)
V DQまたはIQの低値
W 性腺発育不全(停留睾丸、小陰茎、小陰唇形成不全)

のうちT、UおよびV、Wのいずれかを伴うものを確実例
T、Uを伴うがV、Wが不明なときを疑例とし、
参考事項として、
1アーモンド様眼裂
2魚様口唇
3歯の異常
4短頸
5低身長
6acromicria
をあげている。
満期低体重、骨盤位分娩、生下時仮死、哺乳障害などの周産期の異常も参考となる。

治療は
治療は、根本的な方法はありませんが、肥満や糖尿病、停留睾丸に対症療法を行う。
また、早期からの訓練、療育、肥満のコントロール等を行うことができるようになりました。

関係機関
(北海道)プラタナスの会